日別アーカイブ: 2019年6月5日

「はばたく商店街30選2019」として選定されました。

中小企業庁から魚町商店街は、地域の特性・ニーズを把握し創意工夫を凝らした取組により、地域の暮らしを支える生活基盤として商店街の活性化や地域の発展に貢献している商店街として「はばたく商店街30選」として選定されました。

取組の背景 商店街が存続するためには

全国で商店街の存続が厳しくなる中、北九州小倉地区の商店街も来街者の減少といった課題に直面している。しかしながら、魚町商店街を中心とした小倉地区の中心市街地においては、「リノベーションまちづくり」の取組による若者による魅力ある店舗の出店により、新しい街の魅力が生まれている。また、北九州市が2018年4月に経済協力開発機構(OECD)よりアジア初の「SDGs推進に向けた世界のモデル都市」に認定されたことで、魚町銀天街は、先進的な気質を有する商店街として、日本で初めてSDGs商店街を目指すことになった。SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年に国連サミットで採択され、17の目標と169のターゲットからなっている。持続可能な経済・社会づくりを目的とし、貧困・環境・教育等の解決を通じて、子や孫の世代に美しい地球を残していこうとするものである。

取組の内容 持続可能な社会を実現するための取組

魚町商店街では、これまで照明のLED化等省エネ機器への取り換えや、ジョイントアーケードに太陽光パネルを設置する等、環境に配慮した取組を進めてきた。加えて、国民運動である「COOL CHOICE」という新たな枠組みで省エネや環境配慮の取組を行い、「SDGs商店街」として街の魅力を発信し、新たな集客に繋げていくことが期待されている。また、アジア初のモデル都市にとして、行政が推進する様々な取組との相乗効果とともに、地球温暖化対策、省エネによるコストの抑制や生産性向上等の取組は、商店街だけではなく、地域の課題解決にもつながることが期待できる。また、「まちゼミ」(うおゼミ)で子供を対象としたSDGs講座の実施や、子どもの一時預かり施設の講座との連携等、「子育て支援×SDGs」として地域社会全体で子供を育てていく独自の取組にもつながる。
加えて、魚町商店街内に位置する「北九州まなびとESDステーション」では、北九州ESD協議会をはじめ市民団体・NPO、大学等により、ESD・SDGs等の様々な講座を開催している。ステーションの利用者は、年間2万人を超えており将来を担う人材育成の場になっている。
※「COOL CHOICE」:2030年度の温室効果ガスの排出量を2013年度比で26%削減するという目標達成のために、日本が世界に誇る省エネ・低炭素型の製品・サービス・行動等、温暖化対策に資するあらゆる「賢い選択」を促す国民運動。

※「北九州まなびとESDステーション」:2013年3月に北九州の10大学の連携事業として開設し、2017年4月から「市のESD推進拠点」と位置づけ、「ESDコミュニティスペース」として北九州ESD協議会が運営している。学生や街の人達を対象に、講座やセミナーを開催し、年齢関係なく、学びたい人が自由に集う施設である。ESDとは、持続可能な開発のための教育を意味する英語「Education for Sustainable
Development」の頭文字をとったものである。

取組の成果 集客につながる取組

 SDGs商店街の取組による来街者数変化は今後調査し、評価する予定である。他の成果として、以下があげられる。
①商店街における「リノベーションまちづくり」の取組により、若者による新たな魅力ある店舗の出店が進んでいる。
②2017年よりまちゼミ(「うおゼミ」)をこれまでに11回実施。美容・健康、飲食、物販、サービス、金融等、幅広い業種の店主が講師となり、お店のファンづくりによる商店街への集客の取組みが進められている。2018年11月の11回目の「うおゼミ」からSDGsの要素も取り入れ実施している。
③小倉の中心市街地において、QRコード決済導入の実証実験を実施(9月~12月末)している。日本人向け決済アプリ(Pring)とインバウンド向け決済アプリ(アリペイ)の導入により、国内外の観光客や若者等、新たな消費の取込みを図っている。
④2016年度から始まった「プレミアムフライデー」の動きとも併せて、街内の飲食店が夕方の来店者への特典サービス等を実施している。

実施体制

 魚町商店街における「SDGs商店街」の取組みは、商店街関係者と北九州ESD協議会(市民・大学・行政等)が連携して行っている。北九州ESD協議会は、魚町銀天街に拠点をもつESD/SDGs推進のための産学官民ネットワーク組織である。
 ①商店街は、協力店舗における省エネ診断受診及び省エネの実施、COOL CHOICE賛同サインを店頭提示、協議会開催イベントへに参加し協力している。
②北九州 E S D 協 議 会は、商 店 街 関 係 者や市 民 向けの「COOL CHOICE発信」ワークショップや発信イベントを開催している。
③行政は、広報、省エネ診断実施支援、「COOL CHOICEバナー」の製作と商店街への掲出を行っている。
④大学生(北九州ESD協議会サブコーデネーター)は、北九州ESD協議会主催「ESDツキイチの集い」として、②北九州ESD協議会のワークショップや発信イベントを企画・運営を行っている。

単なるお買物の場所だけでない商店街の新たな取組

 魚町商店街は、13回にわたるリノベーションスクールの実施により、20件近くの遊休不動産を再生し、歩行者街内通行量を3割UPさせ、新規雇用者の500人超えを達成しました。
 地価も24年ぶりに上昇に転じ、空き店舗が発生すると外部資本が土地・建物を購入し、解体して新築のビルを建設するという新たなステージに突入しました。
 そこで、魚町商店街は、北九州市が2018年3月にOECDによりアジア初の「SDGs推進に向けた世界のモデル都市」に認定されたことをきっかけに、SDGs商店街を目指すことにしました。
 まず、組合員の啓発のために動画を作成し、第1回SDGsクリエイティブアワードで入賞することができました。
 商店街が単なるお買い物の場所としてだけではなく、未来に残すべき学びの場、エコなどの情報発信の場、社会貢献活動の実践の場としての取組を続けてまいります。

商店街の概要

 魚町は江戸時代に立ち並んだ商家を発祥に、小倉のまちの商業拠点として発展を遂げてきた。「魚町」の名前は、1600年代に魚の市場として栄えた歴史に由来する。その後1930年頃から、魚町は呉服店・履物店が多く立ち並ぶ、小倉のファッションの中心街として栄えてきた。1951年には、日本初の公道上のアーケードを設置。アーケードの通りは「魚町銀天街」と名付けられ、ファッション、サービス、飲食など、幅広い業種の店舗が立ち並ぶ、商業・賑わいの拠点となっている。